兵庫、群馬県警などの合同捜査本部が、職業紹介会社の社長と専門学生を含むグループを逮捕したことが明らかになりました。このグループは、ネットカジノ/オンラインカジノの利用者向けに、本人確認を受けずに遊べる方法を提供していた疑いが持たれています。
捜査関係者への取材によると、依頼客の多くが未成年とみられており、違法な暗号資産（仮想通貨）の換金業を行っていたとされています。 日本国内ではネットカジノ/オンラインカジノの賭博行為が禁止されていますが、このグループは「PayPayマネーライト」と呼ばれる本人確認なしで購入可能な電子マネーを、「ライトコイン」というカジノで使用される仮想通貨に交換することで、賭博行為を助長し、その追跡を困難にしていたとみられています。
この交換サービスは、少なくとも2022年夏頃から始まったと報告されています。 逮捕されたのは、名古屋市在住の21歳の職業紹介会社社長と、23歳の専門学生です。両名は電子計算機使用詐欺罪で起訴されています。
捜査本部は、このグループによる換金行為が特に若い世代に広がり、ネットカジノ/オンラインカジノの利用を促進している疑いがあるとみて、詳細な調査を進めています。
捜査関係者によると、このグループの仕組みを利用していたカジノ利用者の多くは、1回当たり数百円から数万円の電子マネーを入金しており、賭け金の少額さからも、主に若い世代が利用していたことが伺えます。特に未成年が仮想通貨を直接購入できないことも、この違法な換金業の利用を後押ししていた可能性があります。
この事件は、オンライン賭博の危険性と、暗号資産を利用した違法行為に対する警鐘を鳴らしています。兵庫県警サイバー捜査課などは、この種の犯罪を未然に防ぐための対策と、若い世代を守るための啓発活動を強化する意向を示しています。